青春18きっぷ冬の旅 3

 

香住の町…誰もいない…

昼ごはんを買いたいのだけどお店がない…

お弁当屋さんも今日に限って「お休みさせていただきます」…

 

もっと、蟹かに!でにぎやかなのかと思ってたけど…

でもまぁ、駅が町の中心部から

離れているってのはよくあることで…

 

海岸まで行ってみると

高波が砕けてしぶきが雨のように飛んでくる

口の周りが塩っ辛くなってきた…

しかもあられが積もる勢いで降ってきた…最悪。

 

さっさと駅に戻って、売店でパンを買って食べる。

大阪へ帰るおばちゃん三人組の声だけが待合室に響く。

 

「次の浜坂方面の列車は大阪からの特急が遅れているため、

 待ち合わせのために城崎駅を遅れて発車する見込みです」

との放送が入る。

おばちゃんたちは「うちらの行く方向とちゃうし関係ないわ」と言ってる…

 

…京都駅やら大阪駅やら、都市圏では

列車が数分遅れただけなのに「深くお詫びを…」の放送が

うるさいぐらいに流れるのに、こっちはのんびりしたもんだよ

 

「城崎駅を45分遅れで…」の放送。

きっかり45分遅れで到着した列車は

きっかり45分遅れで発車した。

 

2両編成のワンマンカーで2駅

本日の目的地に到着した。

降り立ったのは地元の人、数人と

それと同じ人数の「撮影しに来ました」といった人 (含・自分)

 

 

 山陰本線 餘部(あまるべ)駅

 兵庫県城崎郡香住町余部

 

 日本海に面した小さな集落を見下ろす駅

 長いホームに小さな待合室だけのこの駅に

 日本中から人々がやってくる理由

 

 

 

 

それは

 

 

 

 

駅のすぐそばにあるこの橋梁

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

餘部橋梁

 

 

 

 

 明治45年開通

 高さ41メートル

 

 

 

 

 

 

 

 

山間部ではなく都会でもなく

小さな集落の上を架けるその姿が

人々をひきつける

 

 

 

 

…いろいろ橋梁について説明したいとこですが

キリがないので、省略します。手短に言いますと

 

「当時の技術と多くの人員を集め

 現在のお金で約2億円をかけて架橋

 これによって山陰本線が全通。

 1986年、強風による列車転落事故発生。

 そして今、架け替えの話がでている。

 次の橋はコンクリート橋になると景観が損なわれる、

 強風対策やコストを考えるとコンクリート橋、

 現橋梁の文化財としての価値など

 さまざまな議論が展開されている」

 

「餘部橋梁」で検索すると

紹介されているサイトがたくさん出てきます。

すみませんが詳しくはそちらをご覧ください…

 

 

 

香住駅の待合室で男の人とおばちゃんがしゃべっていた

その話を聞いていると男の人は奈良から鉄道の写真を撮りに来ているということだった

男の人は「珍しい列車が来るんです」と言っていた…

 

なんかの臨時列車でも通るのか気になっていたである。

餘部駅でその人も降りたので声をかけてみる

「さっきのゴッパニッパが来るんです」

 

…ゴッパニッパ?なんじゃそりゃ?

…よく考えろ、さっき乗った「ぼろっちい」列車は確か

 キハ27とかキハ57とか書いてあったなぁ〜

 何で違う車番がつながってんねん!ってツッコんだよなぁ・・・

あれっすか。なんか、ジョイフルトレイン(言い方が古いか)とかが

来るのかと思ってたので、ちょっとがっかり。

 

(*後日談  ゴッパニッパ(キハ58+キハ28)っていうディーゼルカーは

 国鉄時代から急行などとしてがんばって走っていたけど

 老朽化による新車両投入などでだんだん活躍の場を失い

 最近、山陰本線の運用から外れてもう走らなくなってしまっていたけど

 蟹シーズンの多客対策のために臨時的に走っていると言うことでした。

 今月発売の鉄道系雑誌にたくさん載ってた…餘部橋梁で撮った写真も…)

 

その人と話しながら「お立ち台」へ向かう

「お立ち台」…駅から小道を少し登ると、餘部橋梁を見下ろせる場所があるのだ。

橋梁を走る列車と日本海をからめて撮る事のできる有名な撮影スポットだ。

つくとそこにはすでに男の人が一人いた。

「今日はダイヤが乱れてていつ来るかわかりませんねぇ〜」

と話もそこそこに、一緒に来た奈良の男の人は三脚を取り出してセットし始めた

…雲台(カメラを取り付ける台)が三つもあるよ…カメラも三台…すげぇ〜

 

こっちは撮影の邪魔にならない隅っこのほうに立ってみる

時折あられが吹き付ける…列車はやってこない

「奈良からじゃ始発でも間に合わないから特急で来た〜」

「私ももっと雪が積もってると思ったのに…」

と話していても列車はやってこない…

 

先にいた人が「お先に〜」と言ってホームに下りて行った

そしたら列車が来た。大阪からの特急はまかぜ。

そしてしばらくすると逆から二両の普通列車が橋をわたって行った

 

まぁ、写真も一応撮れたし、もっと橋梁自体を見たいので

いい鉄道写真は他の方に任せて、こちらも集落へ下りることにする。

「それじゃ!」と言ってぬかるんだ階段を下りる

 

 

(*よく考えたら、デジカメで「お立ち台」からの写真を

 撮るのを忘れてました…これも他の方のサイトに

 きれいな写真がたくさんありますのでそちらでよろしく…すみません…)

 

 

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